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ちょこっと英語:戦後70年談話に関する所感

昨日は、8月15日でした。

事前のニュースでも話題になっていた戦後70年談話について、どうなるのかなあとうすぼんやりと興味はあったのですが、実際に聞いてみると「そうきたか・・・そうだよね」という印象でした。

 

色んなメディアが本件について取り上げるので、それらを目を通そうと思うと同時に、談話を聞いた直後の気になったポイントは、

  1. キーワードを含めると事前に言われていた点は、予想の範疇の入れ方であった
  2. スピーチ全体が前回の3倍した意図
  3. 謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」という表現

でした。

 

3. については特に心に留まり、談話終了後にしばし考えていたところ、海外メディアの英語訳が目に飛び込んできて、「端的に言えば、そう英語になるよな」と納得でした。

 

Abe says Japan's future generations unnecessary to keep apologizing for wartime atrocities

 

wartime は、戦中

atrocities は、残虐行為です。

 

「安部首相は、『日本の次の世代は、戦中の残虐行為を謝罪し続ける必要はない』と発言した」というところですね。

個人的には、unnecessary という表現が強いなという印象でした。

 

テレビでは上記見出しのサイトが表示されてすぐ切り替わっていましたが、調べてみると下記のサイトなどの記事のようです。

Abe says Japan's future generations unnecessary to keep apologizing for wartime atrocities - Xinhua | English.news.cn

 

このサイトがどういったメディアであるか、についてまで調べていませんので、この訳にどんな意図が含まれているかまで考慮しておりません。

ただ、根も葉もない解釈ではないと思ったのと、テレビで一番に映っていた英訳はこれだったので、海外での報道された一例として挙げておきます。

 

他にThe New Yourk Times のWeb版では、

 

Shinzo Abe Echoes Japan’s Past World War II Apologies but Adds None

 

という見出しがついて、記事になっていました。

 

「安倍首相は、日本の第二次世界大戦に関して謝罪を繰り返したが、新たに言及はしなかった」というところでしょう。

後半の「新たに~」の部分は、日本のメディアで言われていることを踏まえての意訳です。

ここでは私が挙げた 3. については深く取り上げてはいませんね。

 

記事は、こちら↓

http://www.nytimes.com/2015/08/15/world/asia/shinzo-abe-japan-premier-world-war-ii-apology.html?_r=0

 

で、戦後70年談話の英語訳が政府から発表されていたので、そちらも見てみました。

わかりづらい印象ですが、政府の他の発表をそんなに読んでいるわけではないので、一般的な不明瞭さなのかは不明・・・

内容と反比例した発表時間だったと思うので、かさ増ししたせいかとも思われます。

 

全文から私が気になったポイントのみピックアップしてみます。

 

あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません

 

We must not let our children, grandchildren, and even further generations to come, who have nothing to do with that war, be predestined to apologize.

 

 

あの戦争とは、第二次世界大戦のことです。

 

英語は子どもたちの部分が長いので、シンプルにしてみると、

 

We must not let  (our children etc...) be predestined to apologized.

 

let  は使役動詞です。

let (目的語) (原型不定詞)という使われ方をされます。

 

be predestined to は、運命づけられる、宿命づけられるという意味。

よく見ると、pre - destined の後半部分は、destiny = 運命から来ていますね。

 

「私たちは謝罪を未来の世代に宿命づけてはならない」という意味合いになります。

unnecessaryよりももっと意図を感じる表現だと感じました。

 

個人的にここをポイントとしたかったのは、

 

「そうだ、なんで過去の戦争を、戦争をしていない私たちやこれからの子ども達が謝らなきゃいけないの?」

 

という個人の感覚で、話をごっちゃにしてはいけないなと思ったから。

 

謝り続ける是非は別として、謝るの主語は、国(国家)であって、国民ではない。

 

国民として解釈すると、先に上げた個人の感覚にリンクして、「なんで謝らないと・・」という議論につながります。

 

  • 戦争を起こした社会システムに戻ってはならない
  • だからこそ、戦争を引き起こした歴史は、今後も引き継がなければならない

 

ここは揺らがず、本質を理解していきたいです。