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好きなことを好き勝手に書いています

私の好きな本「ショコラ」

久しぶりに読みたくなって、引っ張り出してきました。

 

ジョアン・ハリスさん作の「ショコラ」。

映画にもなっている本なので、知ってらっしゃる方も多いかも?

 

といっても書かれたのは、2001年。

今から17年前かー、この本が書かれたときに生まれた子はセブンティーンな訳ですねーすごーい!!

 

 

 

※ネタバレうっかり含むと思われるので、苦手な方は要注意!!

 

 

 

この本が好きなところは、まず表紙がステキなピンク色~!!

絵筆、なのかな、このタッチがまず好きだし、外国のラベルのような感じがまたキュンとときめく。ロゴも可愛い。すき!!

 

もちのろん、文章もすっごく好きで。

こんな風に香り立つ表現ができたらなあ!!

読むだけでおなかがすきませんか?

訳者の方のあとがきにめーっちゃ共感する!!これ読むとチョコがつまみたくなる!

 

ほんのちょっとだけかいつまんでみると、冒頭の2行目の「その二月の暖かい風には、露天のクレープやソーセージやワッフルの焦げたバターの匂いがたっぷりと含まれていた。」っていう表現が!!

 

すごく!!

 

スキだ!!!!!

 

 

もーーーめっちゃいい匂いがしてくるもんねーーーわかるーーーバターーーー!

 

海外に旅行してちょっとした広場で出店が出ているときにふっと鼻をかすめるあの香りが思い出されます。

鉄板で焼かれている音や、お客さんが周囲にいる様子、他の出店までが自分の記憶から引き出されて、この町のカーニバル会場にいる気がして一気に引き込まれます。

 

食べることだいすきだしね!ひひ!!

 

物語自体も好きなんだーー

 

流浪の女性のヴィアンヌと、その6歳の娘のアヌーク。

 

二人がフランスの外れの小さな村にやってきて、ショコラトリーを開きます。

保守的な村の人々、それぞれ何かを抱えていて、その村のある意味中心にいる神父のレノーはヴィアンヌをよく思わない。

 

はーてさて、どうなっていくのでしょうか?

 

物語の醍醐味は、成長にあると思っている私。

 

この物語の主人公ヴィアンヌは、つい手を伸ばしたくなるお菓子の作り手であると同時に、彼女自身も抱えている悩みがあります。

彼女のお菓子が周囲の人々に影響を与えていくのが見所ではありますが、同時に周囲の人々の変化にヴィアンヌ自身も影響されていくところにまた引き込まれます。

 

少年少女のような大きな変革!!ではなくて、大人だからこその胸に抱えていた、ずっとそのままになっていた振り払えない不安をそっと紐解けるところまで彼女も来たんだなーっと。

 

そして、もう書かれていないこの先の人生をヴィアンヌはどうしていくんだろうと、小説の中の風に私も吹かれながら思いはせる。

そんな読後感がたまらなくすき。

 

出てくる人たち皆なんか好きなんですよねー。

 

孫と会わせてもらえない、なんというか実際いたらチャーミングだけど扱いづらそうな老婆 アルマンド

彼女がまたはっきり物を言うタイプでねー。

で、常識ふりかざす娘のカロリーヌ。彼女の息子のリュークがまたねえ!いいこなんですよ!!ほんと!!(突如おばちゃん化)

 

二人の交流も必見です。ちなみにラストのアルマンドの晩餐会も好き。

私も参加したい。

あとアルマンドが「ふっふぅ!」って言うのもすき。

テンション上がります。ふっふぅ!!チャーミングなお人だ!!

 

あと、ジョゼフィーヌですよ!!

彼女は暴力夫に自分の可能性をすべて信じられなくなっていたんですが・・・・・・ね!?

ジョゼフィーヌも大きく変わっていきました。

最初はヴィアンヌのお店のチョコレートもくすねてしまうくらいの人です。

でも、彼女は夫ローズマリーにひどく怯えていました。この夫が最低の人でね!!

ヴィアンヌのおかげで元気を取り戻していく様がすごーく好きです。

 

あ、ギヨームという老人もね、スキなんです。

ヴィアンヌに優しいし、飼っている犬のシャルリへの愛情がまたほっといたします。

この方、優しいんだよなあ。いい人。すき!

この人もなんとなくイメージがわくんだよなあ。

 

他のもジプシーのルーという青年、たしか映画ではジョニーデップさんが演じていたかと思いますが、個人的な見所としては神父レノー!!!!

 

冒頭に書いたとおり、ヴィアンヌのことをよく思わない人です。

そりゃそうだよね、神父様ですよ?

あまーい誘惑で村の敬虔な人たちを誘惑するヴィアンヌなんて目の敵同然!!

 

で・も!

 

この人ねーーーー、ほんっとにお菓子のことをよく見てらっしゃる。

かわいさ余って憎さ百倍的なあれかな?実は食べたいのかな?食べたいよね??

おー神よって思いながら、本当は舌の上でチョコレートを転がして至福の甘さに酔いしれたいんじゃないかな??って思ってしまうくらい、ひどくヴィアンヌのことを神様に言いつけているようで、しっかりとヴィアンヌのお菓子について考えているのが、また興味深いんですよー。

 

衝撃(!?)のラストもまた好きなんですよねー。

これ映像でも見たんですが、お菓子の並ぶ様が浮かぶ私に小説を読むだけで圧巻の流れでした。

この人もまたうまーくヴィアンヌ、とは言わなくても、甘い誘惑と今後もよいおつきあいになったらいいのになあって思います。

なーんか嫌いになれないんですよねえ、いい人ではないんですが。笑